秋田県知事 河野防衛相に申し入れへ 防御範囲の根拠は?安全対策は?「要求履行されるか厳しく判断」

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 地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の配備候補地の再調査について、秋田県の佐竹知事は10月に河野防衛相に申し入れを行う考えを示した。その上で、今後申し入れの内容が果たされるか厳しく見極めるとしている。

 業者を決める手続きが進められている秋田・青森・山形の3県の国有地の再調査について、防衛省は「青森・山形の調査は予備的」としたため、佐竹知事は「秋田ありきで進んでいる」と防衛省を強く批判している。

 開会中の9月秋田県議会は18日から一般質問が始まり、議員から防衛省の姿勢について質問が相次いだ。

 みらい会派の東海林洋議員は「いま県として国に対して強く求めるべきことは、原点に戻って本来最初から行うべきだった手順を踏むこと。イージス・アショアの必要性と秋田・山口の2カ所とした根拠を明らかにし国民の理解を得ること。特に2カ所の根拠については日本全域を守ることができるという理由だけで何ら具体的根拠が示されておらず、調査資料には大雑把な楕円形の線が描かれているだけ」と指摘した。

 これに対し佐竹知事は「住民の安全を脅かす可能性が高い場所への配備は、そもそも一般的な軍事常識からも避けるべきものと考えている。議員から原点に戻って再度検討すべきと指摘があったが、住民の安全対策を含む様々な観点については当初から疑問を持ち、幾度も説明を求めてきたが防衛省からはこれまで十分な説明がなされていない」とした上で「住宅地等からの距離を重要な要素とすべきであること。秋田への配備が効果的とする根拠となっている防護範囲や具体的な住民の安全対策、システム運営上の技術的な数々の疑問点を可能な限り説明するよう防衛大臣に対して申し入れる。今後の防衛省による再調査の結果や再説明の内容については申し入れ事項が果たされているか厳しく見極めている」と答えた。

 申し入れは10月になる見込みで、佐竹知事は秋田市の穂積市長とともに申し入れを行う考え。

 一方で社民党会派の薄井司議員は「配備計画そのものを撤回し国の外交や防衛政策自体をゼロベースで見直すよう要請すべき」と知事に迫った。

 これに対し佐竹知事は「再調査の結果を詳細に分析し検討する必要がある。新屋への配備には根本的に課題があるが今後の防衛省の対応を厳しく見極める」と話し配備の可否の判断には慎重な姿勢を崩さなかった。