【防災大百科】台風15号 長引く停電と福島県内初のレベル4 後編

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東京大学客員教授で防災行動や危機管理の専門家

「防災マイスター」の松尾一郎さんと防災について考える。

<福島県では初のレベル4「全員避難」 避難の方法にも課題>

台風15号が千葉県に上陸したおよそ3時間後…

暴風域が近づいたいわき市では、県内で初めて高齢者などに避難を呼びかける「レベル3」を発令。福島市も午前10時に「レベル3」を発令し、避難所を開設して台風の最接近に備えた。

しかし、わずか30分後。

一部の河川で氾濫の危険性が高まったことから、流域の住民を対象に「全員避難」を呼びかける「レベル4」に引き上げた。

さらに場所によっては約1時間後に、雨水の処理が追い付かなくなる「内水氾濫」が発生。

台風が最接近した昼前にはいわき市の好間川流域の住民が「レベル4」の対象となり、近くの保育園の園児たちも避難所で身の安全を確保した。

自宅で命を守る行動を取った人も…「小学校に避難したって、家と同じ位の高さ。だから自宅の2階に」と垂直避難を選んだ。

いわき市と福島市のあわせて5万5000人が避難の対象となったが、午後7時前にはすべて解除され、ケガ人などはいなかった。

<5段階の大雨警戒レベル 効果と課題>

切迫度に応じてレベルで示すことで早めの避難につなげるのが導入の大きな狙い。

今回の「レベル3」は【高齢者避難】。「レベル4」は【全員避難】ということを明確に伝えられたのは一つの効果。

ただし初めて使われたレベル情報で促進につながったのか?改善すべきことはないか?

常に振り返りを欠かさないことが大切。

避難所に保育園児が避難していたが前日の夜には「暴風警報」発令。

この時点で小中学校同様に休園措置をとってもよかったのでは?

その場合、保護者が務めている場合は勤務先や地域の関係者が一緒になって議論していくことも重要。

命を守るため「みんなが動く」「みんなが考える」社会を。

<警戒レベル 内閣府の担当者も改善の必要性を認める>

内閣府風水害対策調整官 菅良一さん:「分かりやすくなった一方で、それが実際に避難行動に移っているのかというと、必ずしもそうではないという話も聞いていて、そういう意味ではどういう風に皆さんに避難して頂くのか。もう少し踏み込んだ形で我々も検討していかないといけないと思っています。」