お盆に“野菜のふりかけ”「やたら」 信州の伝統野菜「ぼたんこしょう料理」 長野・中野市

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長野県中野市などでは伝統野菜のぼたんこしょうを使った料理が定番です。お盆の食卓の風景を取材してきました。

中野市の山あいにある梨久保集落。松野冨子さんが準備している昼ごはんの主役は。

(松野冨子さん)「辛いにおいしている」

信州の伝統野菜、「ぼたんこしょう」です。ぼたんこしょうは、辛味の強い唐辛子の一種で、中野市や飯綱町など、標高が高く、寒暖差のある地域で栽培されています。

(松野冨子さん)「鷹の爪ほど辛くないからちょうどいい辛さと、ぼたんこしょう独特の香ばしさ、それが魅力ですね」

この時期、必ず作るのが「やたら」です。ぼたんこしょうにナスとミョウガ、味噌漬けを細かく刻んで和える、いわば「野菜のふりかけ」です。

この日は帰省中の娘や親戚が集まり、5人での食卓です。やたらの具材は、食べる直前に混ぜるのがポイントです。

ごはんの上にのせて。

(帰省中の娘・松井理恵さん)「これを食べると、実家に帰ってきたな、お盆だなみたいな感じですね」

(帰省中の義弟・松野博さん)「(帰省中は)ほとんど毎日だよね。これがあれば、おかずいらない」

みな、ご飯がすすみます。郷土料理を学ぶため、埼玉から泊まり込みで来ている調理師の榎本さんも。

(埼玉から泊まり込みで研修中の調理師・榎本郁美さん)「朝早くから皆さん畑で収穫してきて、汗いっぱいかいて、白いご飯にこれをたっぷりかけて食べる、幸せですね。帰りたくないです」

やたらの魅力に、はまったようです。食卓に並ぶのは「やたら」だけではありません。ぼたんこしょうとナスを味噌で炒めた「油みそ」に。こちらはぼたんこしょうの「アヒージョ」です。にんにくが香るオリーブオイルに、エビや塩丸イカを投入。更に、ぼたんこしょうをはじめとした夏野菜やマイタケを入れます。

(松野冨子さん)「イタリアンでも中華でも、合うのかなと思っているので何でも試します」

オリーブオイルにぼたんこしょうの辛みと魚介の旨みが加わり絶品です。

(帰省中の娘・松井理恵さん)「初めて食べました、(ぼたんこしょうの)アヒージョは。いつもと違って、おいしいですね。パスタにも絡めたい感じ」

(松野冨子さん)「(自分は)物心つく頃から、親が食べていたのを、もらって食べて。待っている人がいるから作る。人生には、ぼたんこしょうありき」

ふるさとを感じさせるお盆の味。食卓に笑顔が広がります。