3分でわかるキーワード 日本 X アフリカ「TICAD」

カテゴリ:国内

ニュースのキーワードをコンパクトにひもとく、「3分ではてな」。30日のテーマは、「TICAD(アフリカ開発会議)」。

TICADは、28日から3日間、神奈川・横浜市で開催された。

53の国が参加している。

TICADとは「Tokyo International Conference on African Development」の頭文字を取ったもので、日本語に訳すと「アフリカ開発会議」と表される。

「東京」というのが入ってないじゃないかと思うが、これは1993年に第1回が東京で開催された、つまり、日本主導で行われるようになったのが、このアフリカ開発会議。

当時の細川首相は、「アフリカにおける政治・経済両面の改革を積極的に支援していく」、また、「人造りを積極的に支援していく」と言っていた。

当時は、経済や人材育成など国による支援を念頭に置いた会議と位置づけられていた。

しかしそのあと、アフリカ諸国も大きく変わっていった。

2000年以降、2015年までは、毎年5~7%という高い経済成長率を維持している。

今、アフリカ全土の人口は、13億人を超えているということで、このあと、およそ30年後の2050年には25億人。

となると、世界の4人に1人がアフリカ人という見通しも出ているほど。

こうしたことから、アフリカは「最後の巨大市場」。

つまり、マーケットとして、世界中から注目を集めるようになった。

アフリカというと、どうしても「貧困」とか「遅れている」というイメージを持っている人も少なくないと思うが、最近ではスマートフォンや電子マネーを使った決済も普及している。

それだけではない。

それゆえ、TICADの中身も、国による支援を対象にした会議から、民間による「投資」を念頭に置いた話し合いになっている。

巨大マーケットに対しての投資ということを、みんな考えるようになった。

その投資を狙っている国の1つが、中国。

アフリカへの投資を見てみると、2009年と比べ、2017年にはおよそ3倍。

実に2017年は、4,346億円もの投資を行っている。

ケニアの首都・ナイロビと港町・モンバサを結ぶ長距離鉄道の整備費用には、日本円でおよそ4,000億円かかっている。

実に9割ほどが、中国からの融資でまかなわれたといわれている。

しかし当然、これは融資のため、もし返済できなければ、極端な話、中国のものになってしまうかもしれないというリスクも背負っての事業となる。

30日は最終日ということで、「横浜宣言」が採択されたわけだが、アフリカ諸国の投資に対しては「透明で持続可能な」という言葉を日本側は入れてきた。

つまり日本は、アフリカ諸国の負担が大きくならないように投資しますよと、暗に中国をけん制する格好になった。

(アフリカへの支援投資というのは、日本は中国と比べて遅れている?)

そういうことではないが、アフリカをめぐる日本と中国の綱引きというのは20年以上。

1993年に、日本がTICADを立ち上げると、7年後に中国の方が、今度は中国・アフリカ協力フォーラムというのを作って後追いした。

その後は、支援額とか首脳の関わり合いの度合いなどをめぐって競い合いが続いていたが、2010年にGDP(国内総生産)で日中が逆転したあとは、ちょっと大盤振る舞いの中国がリードかと。

そのひずみが今、返済不能リスクという形で出て、日本にとっては巻き返しのチャンスがやってきたと。