台風被害で“傷モノ”に…市場では売れなくなった農産物をムダにしない支援とは?

カテゴリ:国内

  • 台風は農産物にも打撃与え、出荷不可になるものも
  • 味は変わらないものの、売れなくなったリンゴをお菓子に…
  • 浸水してしまったコメは意外なモノに再生

傷ついたリンゴをスイーツに!

新潟県内各地を襲った今年の台風は、全国の農産物にも大きな打撃を与えた。
こうした中、被害に遭った農産物を独自に支援する動きも出ている。

10月28日、新潟市で開かれたハロウィーンパーティーの会場で販売されていたのは、県産リンゴのタルト。
実は普通のリンゴとは少し違う。

シーズキッチン代表 佐藤千裕さん;
こんばんは~。

10月25日、新潟市南区の農家・野沢善広さんを訪ねたのは、お菓子の製造・販売を行うシーズキッチン代表の佐藤千裕さん。

野沢さんが倉庫から出したリンゴをよく見ると、傷が付いてしまっている。

農家・野沢善広さん;
収穫前に3回の台風が来て。場所によると半分以上落ちたり、落ちなくても傷が付いて、今のようなリンゴが多くなった。

野沢さんのリンゴ畑では、半分以上がこうした被害に遭った。
傷ができた部分以外は味に影響はないものの、市場に出荷することはできないと言う。

農家・野沢善広さん;
農家としては販売用試食で使うとか、それくらいにしかできなくて。そうでなかったら廃棄するかだから、佐藤さんに来てもらって非常に助かっています。

こうした規格外品を、佐藤さんは正規品よりも安い価格で買い取り、お菓子などに加工して販売している。

シーズキッチン代表 佐藤千裕さん;
皮の色がなるべく赤くて、きれいなものをスライスして並べています。

傷がついた部分を手作業で取り除くなど、作るのに手間がかかるが、それでも農家の苦労を無駄にしたくないと活動を続けている。

シーズキッチン代表 佐藤千裕さん;
1年に一度だけの収穫を待ちわびて、農家さんが大切に作った旬の恵みのリンゴなので、無駄なくおいしく皆さんに召し上がって頂けたらという思い。

10月28には、同じリンゴを使ったジャムやジュースも販売され、訪れた人のお腹と心を満たしていた。

食べたお客さん;
リンゴの味がしっかりしてて、すごくおいしいです。

浸水したコメが、環境に優しいモノに生まれ変わる!

一方、こちらは栃木県・鹿沼市。
台風19号で2つの川の堤防が決壊し、2人が亡くなるなど大きな被害が出た。
この鹿沼市にある農業生産法人の倉庫にあった収穫したコメも浸水し、中にはカビてしまっているものも…。

農業生産法人 ワタナベ 渡邉宏幸社長;
言葉が出ないというか、落ち込むわけではないけど、「あー」という残念な気持ち。

こうした台風19号による農林水産関係の被害額は、全国で1000億円以上にのぼっている。
廃棄されるコメを救おうと、10月28日 この法人を訪れたのはバイオマスレジン南魚沼の職員。

バイオマスレジン南魚沼 中谷内専務;
浸水したお米を引き取ってほしいという依頼を農業生産法人から受けて、きょう引き取りにきた。

この会社では、粒が小さいなどの理由で市場に出すことができないコメを、プラスチック製品などに加工している。
10月28日、カビてしまったコメを取り除いた上で、約5トンを無償で引き取った。
被災した農家の廃棄する手間を省くだけでなく、2019年中には市の指定のゴミ袋やレジ袋に生まれ変わる。

バイオマスレジン南魚沼 中谷内専務;
今回たまたま災害があってこういうことになってしまったが、国産バイオマスでしかもお米でそういった脱プラ・温暖化に貢献できたらいいかなと。

被害に遭った作物に価値を見出す支援が、新しい循環を生み出しています。

(NST新潟総合テレビ)


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